「富」「権力」「名声」の3名が使用していた指輪を道化師に回収させた真なる王こと、パーディス三世。
西の強国エドラスを治め、暴君の言葉を体現したかのような王だ。
父王パーディス二世崩御の際には兄王子を殺害し、自身が王位を簒奪。これといって秀でた能力はないが、人より野心が高い事だけは自覚している。
娘の王女と婚約させた有能な将軍マフレズによる力添えもあり、西方の異民族も討伐。
この時、自身より名声が高くなっている将軍を異民族討伐のどさくさに紛れて殺害する。有能な将軍を殺害する理由が理解できないが、西方の異民族討伐後に行っている東方の諸王国侵略の際に、反対されて邪魔になる可能性が高かったのもあると思われる。
先にトップを殺害して、敵国の王に道化師が扮するなどのえぐい手も容赦なく行い、集権発動された諸王会議などでは圧力を掛けて投票を得たり、死した王に扮した道化師が投票させたりと、手段を選ばない。
エリカとマフレズが結婚式を挙げた所で公開処刑されるので、冷酷さも極まっている。
「意思は伝わっていく」と言い残し、姉エリカが処刑される姿を見ていた妹王女が覚醒。
これまで姉の陰に隠れていた少女は奮い立ち、姉の遺志を継いで各国や民兵の力を集結させてパーディス三世へ更なる反旗を翻す。
連合により攻城戦まで持ち込むが、正門にはマフレズの副将であったクラウザーが立ちふさがる。
娘の反逆に「自害せよ」と語りかけるパーディス三世に対して、どこまでも王が独善的であり、姉の意志を継ぐことに対してぶれない王女アラウネ。
最終決戦。強いのは想定していたが、指輪の力で2回も変身するとは思っておらず、戦闘きつい。マジきついと思っていたら、アラウネも戦闘に参加。毎回回復とかバフ掛けてくれたり相手がブレイクしたら攻撃アップかけたりしてくれて熱い最終戦が繰り広げられる。
戦いの後、王に対して「貴方はただの孤独」と言い放つアラウネ。正にその通りで全てを極めし者を自称する王は何も持っておらず、「富」「権力」「名声」に執着していた人間も孤独ではあったが、彼らが得ようとしたものを表層的には持っているようで、何も持っていなかったように感じられた。周りの人には恵まれていたはずなのに孤高ではなく、孤独になってしまっただけのただの暴君パーディス三世。最期まで孤独に終わる。
王女は女王に戴冠し、長い戦いが終わる。そして現れるは聖火守指長サザントス。
前回は道化師が扮した偽物だったが今回は本物らしい。ただ向こうもこっちが本当に指輪に選ばれた人間なのかわからなく、お互いが本物なのかわからないので手合わせする。
かつて道化師に指輪を奪われた神殿で改めて指輪を封印。長い戦いもようやく終わる……
サザントス「いや、まだ指輪3つあるよ」
一行「えっ?」