化猫

化猫 怪 〜ayakashi〜
13年も前に放映された「怪 〜ayakashi〜」がhuluにあったので再見した。

悲しい話で、当時学生だった自分は猫が退治されなくてはいけない理由がわからなかった。

化猫 怪 〜ayakashi〜
とある武家屋敷の娘が婿に入りされる際に殺害されるという事件から話は始まる。

突如として現れる化猫により惨殺されていく武家屋敷一家。事の顛末を知ろうとする薬売り(主人公)が前当主であるご隠居から話を聞く。

化猫 怪 〜ayakashi〜
ご隠居が語る真実はこうだ。

25年前にどこぞに嫁入りしようとしていた娘を思わずさらった。さらった娘は自分にうなだれるように身を任せてきたので、このまま家に帰すには忍びない。せめて馳走や綺麗な振袖を着せてあげるくらいしかできなかった。けれど若い身で亡くなってしまい、その想念が飼っていた猫に乗り移ったのではないか・・・と。

まるで悲恋のような話をする。

化猫 怪 〜ayakashi〜
それを聞いて激怒する化猫。

薬売りが張った結界で入ってこれないはずなのに、必死に力づくで入ってこようとする。想定外の力に吹っ飛ばされる薬売り。猫はあまりに酷い隠居の話に怒り狂ったのか。それともただ、知ってもらいたかったのか。生き残った一同に真実を見せてくる。

化猫 怪 〜ayakashi〜
猫が見せる真実は先程の話とまったく違っていた。

さらわれた娘、珠生(たまき)はただ、家に帰りたかった。だがそんな口をすると振るわれる暴行。欲望の捌け口として日々が続く中である日、猫が巣を作るが、隠居はその猫を殺す。

化猫 怪 〜ayakashi〜
それでも、なんとか生き延びていた子猫がいた事に希望を見出す。日々出される食事も猫に分け与えて、痩せていく珠生。珠生に興味が亡くなった隠居の目を盗み、今度はその息子が珠生を捌け口にする。そして、その事が隠居に発覚し暴力を振るわれ、息絶える珠生。

化猫 怪 〜ayakashi〜
暴力を振るわれる珠生を見ておられず、子猫も隠居の手を爪で切り裂く。

一矢報いるが、所詮は猫の爪。

「外に出る」という託された願いと共に外へ逃げる猫。その後、珠生の死体は井戸へ用人(出納・雑事を担当する人)に遺棄され、25年が経った。

化猫 怪 〜ayakashi〜
力を蓄え、報復にきた猫は涙する。

許せない。許せない。許せない。憎しみも伝わってくるが、文字通り血の涙を流す。悲しみと嘆きが溢れている。薬売りや今回の関係者以外に真実を見せてくる所からも猫の憤りが伝わる。真実を知った上で、それでもあやかしを退治しなくてはいけない薬売りと化猫が死闘を繰り広げる。

ちなみにこのシリーズは人気が出て続編が作られる。大妖怪である鵺と戦った時も苦戦しているが、この化猫戦がすごいド派手な立ち回りになっている。個人的にはこの化猫が一番強く見える。強く見えるが、何度も見ていると戯れているようにも見えてくる。不思議な作品だ。

化猫 怪 〜ayakashi〜
全ての戦いが終わり、残されていたのは老猫だった。

主人の為に全力で命を懸けて戦い、力尽きた猫。

この後に生き残ったのは、元凶である隠居だけとなった。続編ではお家も取り潰しになった話も出ている。関係ない孫娘が一番最初に殺されているが、その後の関係者は恐怖を味わい圧殺されたりしている。残された元凶は断絶した家と共に長く苦しめと言う事なのだろうか。

救いがない話だと思い呆けていると、エンディングロール後に・・・

化猫 怪 〜ayakashi〜
おそらく魂が解放された珠生と猫が家を出ていく。

ここで猫がくるっと回って、敷居を踏みつけていくのが良い。

真実を背負い孤独に戦い抜いた猫は、最後に主人を救ったのだ。

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